流れがわかる! 文字起こしの基本と効率化の方法

2024.06.282024.06.28

様々なシーンで活用される文字起こし。その方法は進化し、新しいノウハウも蓄積されつつあります。

本記事では、文字起こしとは何かといった基本から作業の流れ、効率的なやり方や外部への委託について解説します。よくある疑問についてもおまとめしていますので、ぜひご参考にしてみてください。

文字起こしとは

そもそも「文字起こし」とは何なのか簡単に説明します。文字起こしとは、音声を文字に書き起こす作業のことです。「テープ起こし」「書き起こし」と呼ばれることもあります。いずれも同じものと考えて良いです。

例として、次のような録音・録画データを文字に起こしていきます。

・会議、打ち合わせ、ミーティング

・取材、インタビュー、対談

・講演、セミナー、研修

・裁判法廷用の証拠素材

・YouTubeなどSNSにアップロードする(した)動画

この他にも多くのシーンで文字起こしが活用されています。

文字起こしの流れ

文字起こしはどのように行われるのか、流れにそって解説します。

【事前準備】

・内容についての事前リサーチ、知識のインプットをしておく:例えば、「話者がどういった人物か」「話のテーマは何か」「頭に入れておくべき用語・専門知識」はあるか、などを整理しておくことで作業がスムーズになります。

・録音機器や録音環境の確認:文字起こしのクオリティは音質で決まるともいわれますので、これらを事前に確認しておくことはとても重要です。

・録音(録画):特殊なケースをのぞき、基本的には話者の許可を得た上で録音を行います。録音する旨を伝えることで、話者が明瞭に話してくれることも期待でき、音質向上にもつながります。

【文字起こしの作業】

・録音(録画)した音声を聞き取り文字に起こしていく:録音された音声をテキストにしていきます。このとき、全て人力で行う方法、ツール・アプリ・ソフトウェアを用いる方法、業者に作業を外注する方法があります。選択した方法によって、文字起こしの作業の流れは異なってきます。効率化やコスト削減に関わってきますので、後ほど詳しく紹介します。

・修正や整える作業:文字起こしには「素起こし」「ケバ取り」「整文」(※)という3つの仕上げ方があります。どの方法を採るかは関係者と確認して事前に決めておき、要望に合った仕上げ方にしていきます。ツールやアプリを使用する場合も、人の目による確認と修正が必要となります。

※「素起こし」「ケバ取り」「整文」

素起こし:音源の内容を、一字一句正確に文字に起こす方法。

ケバ取り:「えー」「あのー」といった特に意味のない言葉や言い淀みを取り除く方法。

整文:無駄な音や言葉を取り除いたケバ取りの文章をさらに整え、わかりやすくする手法。

効率的な文字起こしのコツ

文字起こしを効率化する方法には次の3つがあります。

・全て人力で行う方法

・ツール・アプリ・ソフトウェアを用いる方法

・業者に作業を外注する方法

文字起こしを全て人力行う場合、1時間の音源で約3〜4時間、場合によっては10時間以上かかることもあります。非常に労力の要る作業です。

ツール・アプリ・ソフトウェアを用いることで効率化を期待できますが、完璧な仕上がりにはならないため、人の目によるチェックが必須となります。作業時間や負担をゼロにすることはできないと考えた方がよいです。

負担を大きく減らしたい、無くしたいという場合は専門業者に委託することがおすすめです。人の手による高いクオリティを期待できます。

それぞれにメリット・デメリットがありますので、ご自身・自社に合った作業スタイルも異なってくるでしょう。どういった方法を採ることで最も効率化を図れるのか、まずは大きな視点で考えてみるのがよいでしょう。ツール・アプリ・ソフトウェアや、業者への作業委託をトライアルで行ってみて、確認していくのもおすすめです。

その他、文字起こし全般に関わる効率化のポイントとして以下のことがあります。

音質にこだわる

先にも触れましたが、文字起こしのクオリティは音質に大きく依存します。ぜひ次のことに注意してみてください。

・雑音を極力発生させず必要な音だけを録音する:録音する部屋の大きさ、場所、話者と録音機器の距離を工夫すると効果的です。話者と録音機器の間を遮らず、離れすぎない距離を意識します。会議室など、空間が仕切られている個室であれば雑音も少なく録音できます。

・話し方に注意する(してもらう):声が小さいと音を拾うことができないこともあります。録音環境に注意した上で、話者それぞれに十分な声量で話してもらうように働きかけるとよいでしょう。

・機器を使い分ける:スマートフォンやパソコンに内蔵されているマイク、外付けできるマイク、ICレコーダーなど、機器によって精度は大きく変わります。集音範囲など機能にも幅がありますので、シチュエーションに合ったものを使い分けるのがおすすめです。

ツールにこだわる

文字起こしは、音源の再生、停止、巻き戻しを繰り返しながら行うものです。パソコンなどの機器、音声ソフトやアプリ、キーボードやイヤフォンなどのツールを自分に合ったものにすることで、作業効率を上げることができます。ストレスのない作業環境を整えることは大事です。

文字起こしの技術を磨く

技術を磨くことで、時間も大きく短縮できます。タイピングの技術を上げることで、作業速度アップ・ミスを減らすことにつながります。ご自身で磨くことも可能ですし、専門会社で働きながら技術を磨くという手もあります。

文字起こしを外注するメリットとデメリット

文字起こしは方法ごとにメリット・デメリットがあると述べました。ここでは文字起こしを外注するメリット・デメリットを解説します。

文字起こしを外注するメリットは次の通りです。

・効率化や人件費削減につながる

・専門知識を活かして作業してもらえる

・高品質になる

・人の手による精密な作業が期待できる

デメリットとして、次のようなことがあります。

・情報漏洩リスク:データの受け渡しが発生するため、信用できる業者かどうか見極める必要があります。

・品質が保たれない可能性:「期待していたクオリティでなかった」というケースもあります。

・契約不履行リスク:しっかりと契約を結んでいれば起こりづらいケースですが、クラウドソーシング経由で依頼しトラブルになるというケースもあります。

こういったリスクを回避するためには、実績があり評判の良い業者に依頼するのがおすすめです。高いクオリティと安さを実現している業者も存在します。業者によって、サービスの内容や価格、強みが異なってくるため、自身のニーズに合った業者を選ぶとよいでしょう。

文字起こしに関するよくある質問

最後に文字起こしに関する質問をQ&A形式でおまとめします。

Q 文字起こしにかかる時間はどれくらい?

A 1間の音源で約3〜4時間、場合によっては10時間以上かかることもあるとされています。音源の状態や発言の多さなどによって変化してきます。

Q 文字起こしを外注する場合にかかる費用は?

A 依頼先や仕上げ方によって異なりますが、目安として1分あたり次のようになります。

・最低額は約60円:専門知識が不要の内容、文字起こし初心者を含む個人の方に依頼した場合の目安。

・かなり安め80円〜100円:一定のスキルのある個人へ依頼した場合に多い価格帯。

・基本相場は200円〜300円:文字起こしに特化した専門業者に依頼する場合に目安となる価格帯。これよりも安い料金で高いパフォーマンスを実現している業者もあります。

Q アプリ・ツール・ソフトウェアなどの自動文字起こしは、手動の文字起こしとどう異なりますか?

A 機械的に音声を文字起こしするため速度は速いことが多いです。精度の面でいうと、話者の識別に弱い、特定の単語を正しく変換できない、ケバ取りなどの作業や「この発言は不要だろう」「誤った発言だろう」といったフレキシブルな判断ができないといったことがあります。手動の文字起こしの場合も、作業者の技術や知識によって精度は変わってきますが、自動文字起こしより高いクオリティが期待できます。

まとめ

いかがでしたか? この記事では、文字起こしとは何かといった基本から作業の流れ、効率的なやり方や外部への委託について解説してきました。

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