文字起こしとテープ起こしは違う? 失敗しない業者の選び方も解説!

2024.02.272024.02.27

会議の議事録やインタビュー記事を作成する際には、まず文字起こしをする必要があります。

かなりの手間と時間が必要となる作業のため、外部への委託を検討するのが一般的です。

この記事では、文字起こしに関する基礎知識や、業者に依頼した際の相場などを解説します。

質の低い業者を避けるためのポイントも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

文字起こし(テープ起こし)とは

文字起こしとは、音声をテキストにする作業です。

ここでは、文字起こしの作業内容や、なぜ文字起こしをするのか解説します。

文字起こし(テープ起こし)の作業内容

文字起こしとは、録音されたデータの音声をテキストにする作業です。

現在はスマートフォンやICレコーダーなどデータでの録音が主流ですが、以前はカセットテープが利用されていたため「テープ起こし」とも呼ばれます。その他にも、以下のような呼ばれ方もされます。

・反訳(はんやく)

・パソコン速記

・書き起こし

・テープライティング

テープ起こしは、音声を聞いた通りにタイピングをする単純な作業です。しかし、専門用語や文法に関する知識・パソコンの操作など、さまざまな知識が必要です。

文字起こ(テープ起こし)はなぜ必要?

テープ起こしは、多くの分野で活用されています。

例えば、法人であれば会議や株主総会、ユーザーへのインタビューなどに使われます。

その他にも、大学や研究所での研究用のインタビューや講演会、法律事務所での裁判に用いる音声の反訳、官公庁での議事録作成や会見の文字起こしなど、多くの業界で使われています。

文字起こしでテキスト化されたデータは、以下のように活用されます。

・資料として保管

・雑誌やwebなどへの公開

・調査結果の分析

音声データのままでは、調べたい内容を再生するのに手間がかかってしまいます。しかし、テキスト化されていれば、目次で確認して該当ページを一瞬で開くことが可能です。

また、音声データで保管すると聞く人が少なく、せっかくの内容が無駄になってしまいます。テキストデータにして、多くの人に内容について理解を深めてもらえるのが、文字起こしのメリットです。

文字起こし(テープ起こし)の3つの種類

文字起こしを発注する際や、フリーランスとして受注する際に知っておくべき知識は、文字起こしの3つの種類です。以下の3つの種類を知らないと、委託先との打ち合わせが難しくなります。

・素起こし:テープの音声をそのままテキストにする

・ケバ取り:「あー」「えーと」など意味を持たない言葉を省いてテキスト化する

・整文:話し言葉を書き言葉に修正して、読みやすい文章に整えてテキスト化する

文字起こしは、一般的にケバ取りでの依頼が多く、そのままWeb上や紙媒体などに掲載する場合は整文での依頼もあります。

文字起こし(テープ起こし)と速記の違い

文字起こしと似た作業に、「速記」があります。

速記とは、話者の言葉を特殊な「速記記号」を用いて記録する方法です。速記に慣れている人は、普通に文字を書くときと比べて、1/5以上の時間を短縮できるといわれています。

速記は、主に衆議院などで活用されていて、記録された内容は当日中に議員に配られているそうです。

文字起こしは、基本的に音声データをパソコンでテキスト化しますが、速記は現地で話を聞きながら紙に記録します。

また、速記は記号で記載されるため、そのままでは一般の人が読むことはできません。速記を知らない人が読むためには、一般的な文字で原稿を作り直す必要があります。

一方の文字起こしは、聞き取った音声をそのまま文字にするため、すぐに原稿を作成できます。

文字起こし(テープ起こし)を外注した場合の料金

文字起こしを専門業者に依頼した場合の相場は、200円/分ほどです。1時間の音声データだと、12,000円になります。

また、文字数で料金が決定する業者もあります。例えば、1文字につき1円の業者の場合、3,000文字の文字起こしをしたら料金は3,000円です。

法律や医療など専門知識を求められる分野の音声の場合、追加料金が発生することもあります。

さらに、文字起こしの種類により、料金が変わるケースもあります。整文で文字起こしをする場合、素起こしよりも編集の手間がかかります。料金が1.5倍ほどになる業者もあるため、事前に見積りを取るのがおすすめです。

文字起こし(テープ起こし)専門業者の選び方

文字起こしを専門業者に依頼する際は、納期とセキュリティ体制・料金体系のチェックが必須です。

ここでは、文字起こし専門業者の選び方を解説します。

納品までの期間

議事録やインタビュー記事を作成する場合、情報の鮮度が重要となるため、納品までの期間は大切なポイントです。

一般的な納期は、1週間ほどです。追加料金がかかりますが、オプションで特急対応できる業者もあります。

急ぎでの文字起こしが必要な場合は、短納期に対応できる業者に依頼しましょう。

セキュリティ体制

文字起こしを依頼する際は、業者のセキュリティ体制も確認するようにしましょう。

個人情報や、自社の企業秘密に関わる内容を依頼することもあるためです。

例えば、会議の議事録を作成する場合、売上や得意先の内容が含まれてしまいます。

セキュリティ体制が整っていない業者に依頼すると、データが流出して、社会的な信用を失ってしまう危険性があります。

業者の情報セキュリティを確認するには、見積り依頼をする際などに直接問い合わせてみましょう。

セキュリティに関する社内規定が整備されていることが最低条件です。さらに、情報セキュリティマネジメントシステムであるISO/IEC27001を取得していると安心です。

料金体系

文字起こしの料金体系は、業者により異なります。

1文字につき〇円で計算する業者や、録音データ1分につき〇円で計算する業者があります。

文字起こしの一般的な料金は、以下の通りです。

・録音時間:1分につき150円~300円

・文字数:1文字に付き1円~1.5円

料金は安ければいいわけではなく、品質とのバランスが重要です。専門的で難しい内容を依頼する場合は、料金だけでなく、文字起こしの品質も考慮してください。

文字起こしはAIでもできる?

より安価に文字起こしをしたい場合は、AIを利用した文字起こしサービスがおすすめです。

以前は文字起こしの精度は低かったですが、技術の進歩により、比較的高精度でのテキスト化が可能になっています。

また、単に文字起こしをするだけでなく、以下のような機能が搭載されているサービスもあります。

・句読点の自動入力

・多言語対応

・文章の要約

・音声やテキストデータの管理

AIによる文字起こしは常に進化していて、便利な機能が追加されています。手入力で文字起こしをしている場合、AIを活用すると大幅に作業を効率化できるでしょう。ただし、品質を重視したい場合は、人力での文字起こしを提供する業者への依頼を検討しましょう。

まとめ

文字起こしとは、音声をテキストにする作業のことです。

議事録やインタビュー記事の作成・株主総会の記録などを目的として、文字起こしがおこなわれます。

文字起こしには、素起こし・ケバ取り・整文の3つの種類があります。外部の業者に依頼する際は、どれかを指定する必要があるため覚えておきましょう。

文字起こし業者の選定は、納期と料金体系が重要です。専門的な内容の文字起こしを依頼する場合、料金だけを重視すると品質が低いケースがあります。品質と料金のバランスが取れているか検討して、業者を決めてください。

コエラボでは、人の手による文字起こしを行うことで高い品質と、裁判や医療系などの専門分野、翻訳などのご依頼にも対応しております。料金体系も納品スピードなどによって細分化しており、ご依頼の目的に合わせて適切なものをお選びいただけます。不明点などありましたらお気軽にお問い合わせください。