文字起こしにかかる平均時間は? 短縮する方法をご紹介

2024.02.262024.02.26

会議や打ち合わせの議事録作成や、インタビュー記事の作成など、様々な場面で需要の高い「文字起こし」の作業。その作業にかかる負担はけして小さなものではありません。

また、普段から「文字起こし」の作業をされている方は、「作業時間を短縮できないか」と気になっているでしょう。

この記事では、文字起こしにかかる時間、1時間の音源の平均作業時間、それから作業時間を短縮する方法と注意点についても解説します。

文字起こしにかかる時間

まずは文字起こしにかかる時間について解説します。例えば1時間の音源を文字に起こす場合、字数はどれくらい、作業時間はどの程度になるでしょうか。

1時間の音源の平均文字数

話し手やシチュエーションによって大きく異なりますが、1時間の音源であれば文字数は平均で15,000〜20,000字とされています。

話し方がゆっくり、間が多いという場合は、1万字程度になることもあります。反対に、話者が早口であったり、複数の話者の間で会話がはずむと2万字を超えることもあります。

文字数には、話者の話し方や、複数人の会議・打ち合わせ、あるいは話者が単独の講演なのかなど、様々な要素が影響します。

1時間の文字起こしにかかる平均時間

1時間の音源で、慣れている方がスムーズに文字起こしの作業をした場合、約3〜4時間かかるといわれています。しかし場合によってはそれ以上、10時間以上かかってしまうこともあり、幅があることがわかります。

なぜこのような幅が生まれるのか。要因の1つは、先に挙げた文字数の違いです。ボリュームが多ければ文字に起こす量も増えます。

それから、文字起こしには次の3つの仕上げ方の種類があるので、仕上げ方によって変わってくるということもあります。

素起こし:音源の内容を、一字一句正確に文字に起こす方法です。「えー」「あのー」など、特に意味のない言葉や、言い淀んだ声などの音も全て文字に起こします。

ケバ取り:「えー」「あのー」などの特に意味のない言葉や、言い淀みのある箇所などを取り除いて文字起こしする方法です。

整文:無駄な音や言葉を取り除いたケバ取りの文章をさらに整え、わかりやすくする手法です。整文では、言葉の順序の入れ替え、語尾・文中の表現の統一なども行います。音源で何が話されているのか、説明されているのか、その内容を正しく理解する必要があり、文章を適時修正していくため、素起こしやケバ取りよりも時間がかかります。

一般的に、音源をそのまま文字に起こす「素起こし」よりも、「ケバ取り」や「整文」の方が時間がかかります。

その他、次のようなことも作業時間に影響してきます。

・音源の状態が悪い:聞き取りづらいので何度も同じ箇所を巻き戻す必要があります。

・作業者が慣れていない:再生速度が遅くなる、タイピングのスピードが遅くなるなど、作業効率が低くなる可能性があります。

・専門用語が多い:文字起こしの作業者が知らない用語や言い回しが多いと、調査の作業が必要になり時間がかかります。

その他にも、座談会など複数人が発言していて声か判別しづらいということもあります。

文字起こしにかかる時間を短縮する方法 

音源や作業者によって時間が大きく変わってくる文字起こし、どうすれば作業時間を短縮できるでしょうか。いくつか方法をご紹介します。

道具にこだわる

文字起こしは、音源の再生、停止、巻き戻しを繰り返して行うものです。パソコンなどの機器、音声ソフトやアプリ、キーボードやイヤフォンなどの道具を自分に合ったものにすることで、作業効率を上げることができます。

一律にどれがよいとは言えませんが、ストレスなく操作できる環境を整えることは大事です。

文字起こしの技術を磨く

技術を磨くことで、時間も大きく短縮できます。

例えば、タイピングの技術を上げることで、作業速度アップ・ミスを減らすことにつながります。ご自身で磨くことも可能ですし、より専門的な力をつけたい場合は専門会社で働くという手もあります。

自動文字起こしツールを使う

自動で文字起こしをしてくれるソフトやツールも増えています。アプリタイプのツール、クラウド上で利用できるツール、オンライン会議の内容をほぼリアルタイムで文字起こししてくれるツールなどです。

これらを活用することで、作業時間の大幅短縮につながることがあります。

最近の一般的な活用例として、いわゆる「素起こし」の作業をソフト・ツールに代替してもらい、作業者は音源を聞きながら自動で文字起こしされた文章をなぞる形で修正していく方法があります。

文字起こしにかかる時間がさらに長くなることも

最新の道具やソフト・ツールを用いたからといって、必ずしも作業時間が短縮されるわけではありません。作業時間に影響している根本的な問題を解決できなければ、逆効果となり、次のような事態が発生して、かえって作業時間が長くなることがあります。

・新しい道具やソフト・ツールを使ったが慣れない工程が発生して時間ロス

・ミスが増え、修正作業の手間が増加

・録音環境に影響されて精度が低い場合がある

道具を新しくしても使い慣れていなかったり、作業者の技術が高くなければ思うような効果は出ないでしょう。

また、最近は精度が高くなっている文字起こしソフト・ツールも、完璧に文字起こしできるわけではありません。作業者の補助は期待できますが、自動文字起こしの結果は人力で確認し、修正する必要があります。社名や人名といった固有名詞、専門用語、話し手が複数いる場合の聞き分けなどができないことも多いです。

社内の打ち合わせなど比較的カジュアルなシーンであれば、積極的に利用してもよいかもしれませんが、データを鵜呑みにしたり、安易に他者と共有したりするのは避けた方がよいでしょう。人力だと発生しないような語字、誤った言葉の使用が起きることも多々あります。作業の補助的な機能として捉えた方がよいです。

文字起こしにはどうしても人の手間がかかってしまうのです。

時間のかかる文字起こしは外注も検討しよう

一から人力で文字起こしをするにせよ、自動文字起こしを利用するにせよ、作業には人の手間が生じます。テキスト化にかかる作業を完全になくしたいときは、専門業者への外注も検討してみてください。

外注することで作業時間を短縮できることはもちろん、人件費が削減、高品質になるといったメリットも期待できます。

ただ、外注先によっては次のようなリスクが高まりますので、選定には注意が必要です。

・情報漏洩

・品質が保たれない

・契約不履行

信頼できる業者に依頼するようにしましょう。

文字起こしを受注している業者には、個人で活動されている方、会社としてサービスを展開しているところなど様々あります。選定する際、どのように見極めるべきか悩んでしまうかもしれません。

まずは、文字起こしを専門として実績のある業者に頼ってみることをおすすめします。

また、文字起こしを専門的に学んでみたい、文字起こしの仕事をしてみたいという方も、人気の会社をチェックしてみるのはいかがでしょうか?

まとめ

いかがでしたか? 本記事では、本当に効率的な文字起こしの方法・考え方について解説してきました。

文字起こしは、様々な場面で必要とされるものです。いざ、文字起こしをするとなると、時間がかかってしまったり、作業効率が悪くなってしまったりとお悩みもつきものです。

自動文字起こしソフトが活用されることも増えていますが、正確なテキストにするためには人の手が不可欠。手間を惜しんだことで語字などが発生し、使い物にならないというケースもあります。

余裕がある方、文字起こしの作業に関心のある方は、自身の技術を磨いてみるのもよいでしょう。普段なかなか時間を捻出できない、他の業務に集中したいという方は、プロの力に頼ってみることをおすすめします。

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当日・翌日に仕上げる迅速な対応も可能なため、早急な文字起こしが必要な場合でも頼りになります。

文字起こしの作業時間にお悩みの方は利用してみてはいかがでしょうか?