音声を再生して、止めて、巻き戻して、と反復作業の多い「テープ起こし」。正確性を求められるため集中力も必要となり、作業者に負担のかかるものです。
本記事では、テープ起こしの作業をサポートしてくれるプレーヤーについて解説します。
おすすめのプレーヤーもご紹介しますので、ぜひご参考にしてみてください。
テープ起こしとは
「テープ起こし」とは、録音された音声を文字に書き起こす作業のことです。
例えば、次のような録音・録画データが対象となります。
・会議や打ち合わせ
・取材やインタビュー
・講演やセミナー
・裁判法廷用の証拠素材
上記は一部の例で、他にも多くの領域でテープ起こしが活用されています。
「テープ起こし」と似た言葉に、「文字起こし」「書き起こし」がありますが、いずれも同じ意味と理解して問題ありません。
「テープ起こし」という言葉は、かつて音声を録音する手段として主流であったカセットテープに由来しています。現在ではカセットテープを用いるシーンは減少し、ICレコーダーやスマートフォン、パソコンなどのデジタル機器が用いられることがほとんどですが、名残として「テープ起こし」という表現が残っています。「文字起こし」や「書き起こし」と同じ意味で用いられています。
テープ起こしを効率化するための方法
テープ起こしの作業の流れを簡単に説明すると、次のようになります。
事前準備】
・テープ起こしする内容についての事前リサーチ
・録音機器や録音環境の確認
・録音
【テープ起こしの作業】
・録音した音声を聞き文字に起こす
・修正や整える作業をかける
事前準備の段階で図れる効率化のアプローチには次のようなことがあります。
・事前リサーチを行うことで、作業時に用語や文脈を把握できるようになり、作業効率や精度が上がる。
・録音機器や録音環境にこだわることで音源のクオリティを上げ、テープ起こしのクオリティも上げる。
テープ起こしの作業段階では、次のようなアプローチを取ることができます。
・音声再生に用いるプレーヤーやツール・アプリにこだわる。
・自動テープ起こしのツール、アプリ、ソフトウェアを用いる。この場合も、人の目による確認と修正は必要になると考えた方がよいです。
・専門業者に作業を外注する。
本記事では、音声再生に用いるプレーヤーやツール・アプリにフォーカスします。
テープ起こしのプレーヤーとは
テープ起こしに用いるプレーヤーとは、録音した音声を再生するための音響機器やソフトウェアのことです。
テープ起こしを行う際、録音したままの音声を聞いてそのままテキスト化していくことは難しく、一時停止や巻き戻し、再生速度を変えて聞き直す必要があります。
テープ起こしに特化したプレーヤーは、作業者の負担を減らし効率化につながるような機能を備えています。
具体的な使用メリットを次でご紹介していきます。
テープ起こしでプレーヤーを使用するメリット
テープ起こしに特化したプレーヤーは様々ありますが、主に次のような機会から得られるメリットがあります。
・再生、停止、巻き戻し、再生速度の変更がしやすい。ショートカットキーの割り当てなどに対応しており、作業者に合った設定にカスタマイズできる。
・区間リピートや自動巻き戻し設定などを備えている。
・イコライザやエフェクトの設定を変えることができ、聞き取りにくい音をはっきりさせたり、雑音を減らしたりすることができる。
・気になった箇所のタイムコードを記録する機能がある。
・文字校正機能を備えているものもあり、文章の精度を高めることができる。
テープ起こしは集中力の要る反復作業です。作業をサポートしてくれるプレーヤーを用いることで、効率化や精度向上につながります。
作業者の使いやすさを考えシンプルでわかりやすい画面のものが多いので、ぜひ活用してみることをおすすめします。
テープ起こし用のプレーヤーの選び方とおすすめ
テープ起こし用のプレーヤーを選ぶ際、次のような点に注目してみましょう。
・有料か無料か
・WindowsかMacかといったOCや環境面
・必要な機能や効率化につながりそうな機能が備わっているか
・自動文字起こしに対応しているか
・使いやすさ
ポイント別におすすめのプレーヤーをご紹介します。
【Windows向け】無料で気軽に使いやすく評判も高い「テープ起こしプレーヤー」
「テープ起こしプレーヤー」はテープ起こしに特化した定番の無料ソフトウェアです。
開発元会社の事業終了に伴い、2023年に一度公開が終了していますが、別会社に移り「テープ起こしプレーヤー(Classic)」として使用できるようになっています。
テープ起こしを専門とする会社が開発を担ったため、無料でありながらも使いやすく充実した機能が備わっています。
【Mac向け】無料で多機能&カスタマイズ性の高さが魅力「Casual Transcriber」
Macユーザーが多く使用しているソフトウェア「Casual Transcriber」は、プレーヤーとテキストエディタが一体となっています。別々に立ち上げる必要がなく、一画面でテープ起こしを行うこともできます。
プロフェッショナルから好評を得ているプレーヤー「Express Scribe」
プロが使用することを前提に開発されたプレーヤー「Express Scribe」。
WindowsとMacいずれにも対応し、一定期間は無料で使用できます。無料版と有料版で使用できる機能は異なります。
テープ起こしを専門にしたいという方は、お試しの価値ありです。
セキュリティ面にも力を入れる自動文字起こしの「Notta」
58言語に対応したAI音声自動テキスト化サービス「Notta」。音声ファイルからテープ起こしできることはもちろん、会議などリアルタイムで音をテキスト化できます。
AIを用いたサービスで気になるのは情報管理の問題です。「Notta」はファイル管理などセキュリティ対策にも力を入れています。
無料プランと有料プランがあるので、試しに使ってみるのもおすすめです。
テープ起こしを外注するメリット
テープ起こしを外注することで次のようなメリットが期待できます。
・専門知識を学ぶ必要性、スキルを磨く必要性、専用ソフトなどが不要になる。
・業務効率化や人件費削減につながる
・専門知識を活かしてしっかりと作業してもらえる
・高品質になる
近年はテープ起こしの需要が高まっており、作業を請け負う事業者も増えているとされています。テープ起こしを依頼する場合、次のような点も注意しておく必要があります。
・情報漏洩リスク:データの受け渡しが発生するため、依頼先が信用できるかどうか確認しましょう。評価の高い専門業者を見極める、守秘義務契約を結ぶなどの対策を採る必要があります。
・期待した品質が保たれない可能性:実績や評価を確認した上で発注するのがよいでしょう。
・契約不履行のリスク:クラウドソーシング経由で依頼し、トラブルになるケースもあります。
まとめ
いかがでしたか? この記事では、テープ起こしの作業をサポートしてくれるプレーヤーについて解説してきました。
プロフェッショナルによる人力のテープ起こしを提供する専門サイト「コエラボ」では、
1分179円〜という低価格で音声データをテキスト化してくれます。
英語起こしにも対応しているため、グローバルなWeb会議の録音データもテキスト化できるでしょう。医療や裁判など、専門性の高い領域にも対応しています。
当日・翌日に仕上げる迅速な対応も可能なため、早急なテープ起こしが必要な場合でも頼りになります。
作業を丸々無くしたいという方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?